TOEICは転職で何点から有利?企業が求めるスコアと職種別の目安【2026年最新】
この記事の結論
- TOEICは転職では700点以上が有利になる目安で、TOEICスコアを応募要件にしている求人では「700点以上」が最も多く、英語を使う部署の中途採用で企業が参考にするスコアの平均は670点です。
- TOEICスコアが求められやすいのは商社、製造業の調達・海外部門、法務・知財などで、年代が上がるほどスコアに加えて英語を使った実務経験が問われます。
- ETSはスコアの有効期限を2年と設定しているため、求人の指定を確認し、今のスコアが要件に届かなければ応募時期から逆算してスコアアップを優先しましょう。
転職でTOEICのスコアがどのくらい評価されるのか、何点あれば応募できる求人が増えるのかは、求人票だけでは分かりにくいものです。現在のスコアで勝負するか、スコアを上げてから転職活動を始めるかで迷う方も多いはずです。
企業が中途採用で参考にするスコアと、求人で求められるスコアの分布を把握すると、自分に必要な目標点と転職のタイミングを判断できます。
本記事では、IIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会)の公式データと転職エージェントの求人データをもとに、転職で有利になるTOEIC L&R(Listening & Reading)のスコア、職種・業界・年代別の目安、履歴書の書き方、スコアを上げる方法を解説します。
TOEICは転職で何点から有利?【結論】
TOEICは、転職では700点以上が有利になる目安です。TOEICのスコアを応募要件にしている求人では「700点以上」が最も多く、IIBCの調査では、英語を使う部署の中途採用で参考にされるスコアの平均は670点でした。
ここでは、転職でのTOEICの点数の目安を早見表で整理します。
スコア | 転職での位置づけ |
|---|---|
900点以上 | スコアよりも、英語を使った業務経験やマネジメント経験が重視される水準 |
800〜895点 | 英語での交渉・プレゼンが求められるポジションや、外資系企業の求人に応募しやすい |
700〜795点 | 英語を使う求人の要件を満たしやすく、英語力を強みとしてアピールできる |
600〜695点 | 社会人の平均(649点)前後。英語を補助的に使う求人の要件を満たせることがある |
600点未満 | 英語力のアピールにはなりにくい。応募先によっては書かない選択もある |
※求人の分布はJAC Recruitmentの求人データ(2026年3月17日時点)、中途採用の参考スコアはIIBC「英語活用実態調査2022」、社会人の平均点はIIBC「TOEIC Program DATA & ANALYSIS 2026」より。
TOEICのスコアが転職で評価される理由
TOEICのスコアが転職で評価されるのは、英語力を数字で客観的に示せ、企業が社員の採用や昇進でも同じ基準を使っているからです。
ここでは、TOEICが転職で評価される主な理由を紹介します。
- 英語力を短時間で伝えられる:書類選考の段階で、英語で仕事ができる水準かを判断してもらいやすい
- 企業の社内基準と同じ物差しで比べられる:昇進・昇格や海外赴任者の選抜でもTOEICを参考にする企業がある
- 応募できる求人が増える:スコアを応募要件にしている求人に応募できるようになる
ただし、日常的に英語を使うポジションでは、スコアに加えて英語を使った実務経験も重視されます。
企業が中途採用・昇進で参考にするTOEICスコア【公式データ】
IIBCの「英語活用実態調査2022」によると、英語を使用する部署の中途採用で企業が要件・参考とするスコアの平均は670点です。中途社員に期待するスコアの平均は580点でした。
ここでは、企業が中途採用や昇進で参考にしているスコアを整理します。
場面 | 要件・参考とするスコア(平均) |
|---|---|
英語を使用する部署の中途採用 | 670点 |
昇進・昇格(係長・主任) | 520点 |
昇進・昇格(課長) | 560点 |
昇進・昇格(部長) | 555点 |
昇進・昇格(役員) | 590点 |
海外出張者の選抜 | 610点 |
海外赴任者の選抜 | 645点 |
※IIBC「英語活用実態調査2022(企業・団体)」より。TOEIC Programを活用している上場企業のうち、回答した220社が対象。
転職先で海外赴任や昇進を目指すなら、入社後に求められるスコアも見据えて目標点を決めると安心です。
TOEICスコアを応募要件にしている求人の割合とスコアの分布
JAC Recruitmentの求人データでは、TOEICスコアを応募要件にしている求人は日系企業で5.8%、外資系企業で8.4%です。要件のスコアで最も多いのは「700点以上」でした。
ここでは、求人で求められるスコアの分布と、職種・業種別の割合を整理します。
要件のスコア | 求人に占める割合 |
|---|---|
600点未満 | 16.5% |
600点以上 | 31.1% |
700点以上 | 32.7% |
800点以上 | 19.6% |
900点以上 | 0.1% |
TOEICスコアを求める求人の割合が高い職種 | 割合が高い業種 |
|---|---|
法務・知財(13.9%) | 商社(14.7%) |
購買・物流・生産管理(10.1%) | EMC(電機・機械・化学などの製造業)(9.3%) |
内部統制・監査(10.1%) | メディカル・バイオ(8.3%) |
メディカル・バイオ(9.6%) | WEB・消費財(各4.6%) |
※JAC Recruitment「TOEICは何点から転職で有利になる?」の求人データ(2026年3月17日時点)より。
求人票にスコアの要件がなくても、選考で英語面接があったり、英語での業務経験が評価されたりすることがあります。応募する前に、業務で英語を使う場面があるかを確認しましょう。
社会人のTOEIC平均点(職種別・役職別)
2025年度のTOEIC L&R公開テストで、社会人の平均点は649点です。英語を使う機会が多い海外部門の平均は717点でした。
ここでは、社会人の平均点を職種別・役職別に整理します。
職種 | 平均点 |
|---|---|
海外 | 717点 |
経営 | 670点 |
企画 | 669点 |
マーケティング | 662点 |
経理 | 654点 |
SE | 636点 |
営業・購買 | 627点 |
技術 | 599点 |
役職 | 平均点 |
|---|---|
一般社員 | 634点 |
係長 | 633点 |
課長 | 655点 |
部長 | 670点 |
役員 | 679点 |
※IIBC「TOEIC Program DATA & ANALYSIS 2026」(2025年度・公開テスト)より。
公開テストを受ける社会人は、英語の学習に積極的な人が多いと考えられます。平均点を上回る700点以上あれば、同じ職種の中でも英語力を強みにしやすくなります。
過去3年の推移やスコア分布は、TOEICの平均点で詳しく紹介しています。
TOEICのスコア別に見た転職での評価
TOEICのスコアは、600点台・700点台・800点台・900点以上で、転職でのアピールのしやすさが変わります。
ここでは、スコア別に転職での評価と応募しやすい求人を紹介します。
600点台:英語を補助的に使う求人の目安
600点台は、社会人の平均(649点)前後のスコアです。
応募要件の求人の約3割は「600点以上」のため、英語を補助的に使うポジションや、入社後の成長を見込んだ求人には応募できることがあります。ただし、英語を強みとしてアピールするには、700点以上を目指すと選択肢が広がります。
700点台:英語力を強みとしてアピールできる
700点台は、英語を使う求人の要件を満たしやすく、転職で英語力を強みにできるスコアです。
応募要件で最も多いのが「700点以上」で、IIBCの調査でも英語を使う部署の中途採用の参考スコアの平均は670点でした。英語のメールや資料の読解がある職種で評価されやすくなります。
800点台:英語での実務を期待される
800点台は、英語での会議・交渉・プレゼンが求められるポジションに応募しやすいスコアです。
応募要件の約2割が「800点以上」で、外資系企業や海外拠点とのやり取りが多いポジションで設定される傾向があります。スコアに加えて、英語を使った業務経験を具体的に伝えると評価されやすくなります。
900点以上:スコアより実務経験が問われる
900点以上は、英語力は十分と見なされ、英語を使って何をしてきたかが問われるスコアです。
「900点以上」を要件にしている求人は0.1%と少なく、このスコア帯では、海外との交渉やマネジメントなどの実務経験が選考で重視されます。
業界・職種別に転職で求められるTOEICスコアの目安
転職で求められるTOEICのスコアは、英語を使う頻度が高い業界・職種ほど高くなります。業界別の公式データはないため、ここでは求人データと上位の転職サイトで多く見られる目安を整理します。
業界・職種 | 目安のスコア |
|---|---|
外資系企業、海外営業、海外拠点との調整が多いポジション | 800点以上 |
商社、製造業の調達・海外部門、法務・知財 | 700点以上 |
英語を補助的に使う管理部門・技術職 | 600点以上 |
国内事業が中心の企業 | 要件がないことも多い(あれば評価されやすい) |
※目安です。同じ業界でも企業・職種・ポジションによって異なるため、求人票の応募要件を確認しましょう。
商社:700点以上
商社は、TOEICスコアを応募要件にしている求人の割合が14.7%と、業種別で最も高い業界です。
海外の取引先との交渉や契約の締結など、日常的に英語を使う業務が多いためです。部門によっては海外駐在の可能性もあり、700点以上を目安に、英語での業務経験もあわせて準備しておくと安心です。
製造業(EMC)の調達・海外部門:600〜700点以上
電機・機械・化学などの製造業では、海外工場や海外サプライヤーとのやり取りがある調達・生産管理・海外部門でスコアが求められやすくなります。
求人データでは、購買・物流・生産管理の10.1%の求人がTOEICスコアを要件にしています。自動車メーカーの調達職で「600点以上」を要件とする求人の例もあります。
法務・知財、内部統制・監査:700点以上
法務・知財は、TOEICスコアを要件にしている求人の割合が13.9%と、職種別で最も高い職種です。
海外企業との契約書のレビューや、国際的な知的財産の管理で、英語を正確に読み書きする力が必要になるためです。内部統制・監査でも、グローバル基準での監査対応で英語を使う場面が増えています。
年代別に転職で求められるTOEICスコアの目安
年代が上がるほど、スコアだけでなく英語を使った実務経験が問われるようになります。年代別の公式データはないため、ここでは選考で見られやすいポイントを整理します。
年代 | 選考で見られやすいポイント |
|---|---|
20代 | ポテンシャル採用が多く、600〜700点台でも英語を学ぶ意欲や伸びしろとして評価されやすい |
30代 | 即戦力が求められ、700点以上のスコアと、英語を使った業務経験を合わせて評価されやすい |
40代以降 | マネジメントや専門性が中心。英語を使うポジションでは、スコアより英語での交渉・管理の経験が問われやすい |
30代以降で英語を使う業務の経験が少ない場合は、スコアを上げることに加えて、社内で英語を使う業務に関わった経験を職務経歴書に書けるようにしておくと有利です。
TOEICスコアの履歴書・職務経歴書での書き方
履歴書の資格欄には、受験年月と正式名称、スコアを書きます。テストの種類を正確に書くことで、企業が英語力を正しく判断できます。
ここでは、書き方の例とポイントを紹介します。
【資格欄の書き方の例】
- 2026年9月 TOEIC Listening & Reading Test 750点 取得
- 2026年9月 TOEIC Listening & Reading IPテスト 750点 取得(IPテストの場合)
【職務経歴書・自己PRでのポイント】
- 英語を使った業務と結びつける:「海外取引先とのメール対応を週10件程度担当」など、具体的な業務を書く
- スコアの伸びを示す:「1年で600点から780点に向上」など、学習を続けられる力を伝える
- 低いスコアは無理に書かない:応募先の要件より低い場合は、書かずにほかの強みを中心にアピールする
TOEICスコアの有効期限と転職での注意点
IIBCによると、TOEICの開発元のETSは、できるだけ最新のスコアを使うことを推奨しており、スコアの有効期限を2年と設定しています。ただし、2年を超えるスコアを認めるかは提出先の方針によります。
ここでは、転職でスコアを使うときの注意点を整理します。
- 求人票の「○年以内」の指定を確認する:指定がある場合は、期間内のスコアが必要
- 古いスコアしかない場合は受け直す:英語力の現状を正しく示すためにも、直近のスコアがあると安心
- 結果が出るまでの日数を見込む:公開テストの結果は試験日から17日後にインターネットで表示される
転職活動とTOEICのスコアアップ、どちらを先にすべきか
転職活動を先にするかスコアアップを先にするかは、志望する求人の要件を、今のスコアで満たしているかで判断しましょう。
今すぐ転職活動を始めてよい場合 | スコアアップを優先したほうがよい場合 |
|---|---|
今のスコアで志望求人の要件を満たしている | 志望求人の要件に50〜100点ほど届いていない |
英語を使った業務経験が十分にある | 英語を使う業務の経験が少なく、スコアで英語力を示したい |
英語の要件がない求人が中心 | 英語を使う職種へのキャリアチェンジを目指している |
スコアアップを優先する場合も、転職エージェントに相談したり求人を調べたりしながら、並行して準備を進めると時間を無駄にせずに済みます。
転職に向けてTOEICのスコアを上げる方法
転職に向けてTOEICのスコアを上げるには、転職活動を始める時期から逆算して受験日を決め、毎日の学習時間を確保することが重要です。
ここでは、働きながらスコアを上げるための手順を紹介します。
- 今のスコアと目標点の差を確認する:公式問題集の模試を解き、ListeningとReadingのどちらが弱いかを確認する
- 受験日を決める:応募の1〜2ヶ月前までにスコアが出るよう、受験日から逆算する
- 平日の学習時間を固定する:通勤時間に単語とリスニング、帰宅後に問題演習など、時間帯ごとに内容を決める
- 弱点に絞って学習する:模試の結果から、伸ばしやすいPartを優先する
仕事と両立しながら独学で計画を立てて続けるのが難しい方は、学習計画と毎日の学習を管理してもらえるTOEICコーチングも選択肢になります。TOEIC向けのサービスは、TOEICコーチングおすすめ10選で比較しています。就活でのTOEICの目安は、TOEICは就活で何点から有利?で解説しています。800点までの勉強時間の目安は、TOEIC800点に必要な勉強時間で紹介しています。
まとめ
TOEICと転職の要点は、以下のとおりです。
- 転職では700点以上が有利になる目安。求人の要件で最も多いのは「700点以上」
- 英語を使う部署の中途採用で企業が参考にするスコアの平均は670点、社会人の平均点は649点
- 商社・製造業の調達や海外部門・法務などでTOEICが求められやすく、年代が上がるほど実務経験も問われる
- ETSはスコアの有効期限を2年と設定しているため、求人の指定を確認し、必要なら受け直す
まずは志望する求人の応募要件を確認し、今のスコアとの差から、転職活動とスコアアップの順番を決めましょう。
よくある質問
TOEIC600点台は転職で履歴書に書けますか?
600点台は社会人の平均(649点)前後のスコアで、TOEICを要件にしている求人の約3割は「600点以上」です。英語を補助的に使う求人なら書いてアピールできますが、英語を強みにするなら700点以上を目指しましょう。
TOEIC800点あれば転職で有利ですか?
800点以上は、英語での会議・交渉・プレゼンが求められるポジションや外資系企業の求人に応募しやすいスコアです。スコアに加えて、英語を使った業務経験を具体的に伝えるとさらに評価されやすくなります。
30代・40代の転職でもTOEICは評価されますか?
評価されますが、年代が上がるほどスコアだけでなく英語を使った実務経験が問われます。30代以降は、スコアに加えて社内で英語を使った業務の経験を職務経歴書に書けるようにしておきましょう。
転職で使うTOEICのスコアに有効期限はありますか?
IIBCによると、開発元のETSは最新のスコアの利用を推奨しており、有効期限を2年と設定しています。2年を超えるスコアを認めるかは提出先の方針によるため、求人票の指定を確認しましょう。
転職までにTOEICのスコアはどれくらいで上がりますか?
必要な期間は、今のスコアと目標点の差、1日の学習時間によって変わります。応募の1〜2ヶ月前までに結果が出るよう受験日を決め、そこから逆算して毎日の学習時間を確保しましょう。

この記事の監修
YukiTOEIC 955点
テック英語 コーチ(ビジネス英語のスペシャリスト)
- TOEIC L&R 955点
アメリカ留学後、某大手企業に就職しヨーロッパ出向を経験した国際ビジネスの実践者。実務で培った英語スキルと知見を基に、TOEIC高得点の獲得からキャリアアップまでを見据えた指導を得意とする。
出典・参考